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カメラで見た、日常。鹿児島のお店の紹介や、日々思った事など。


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思い出の鴨池動物公園

思い出の鴨池動物公園_d0201155_123293.jpg

この前の記事でベタ褒めしたマンガ倉庫から、
いつの間にかフォローされてたし。(笑) 

そして、今回もそのマンガ倉庫で”お宝発見!”
した代物について。


「思い出の鴨池動物公園」という本が、
ある棚に紛れ込んでいたように並んでた。

この本自体は、昭和61年発行の為、
鴨池動物公園が存在した頃の本ではないのだけど・・・

鴨池動物公園が誕生したのは、大正五年だそう。
うーん、大正か、鹿児島の人たちが
どんな暮らしをしていたのか想像もつかないけれど、

白米(10キロ) 2円31銭
とうふ 5銭
しるこ 15銭
ラーメン 10銭
天どん 40銭
日本映画の封切り館 40銭
当時の人々の憧れの文化住宅 千円
(今だとマンションかな?と思ったけど、どうやらアパートや、
洋風生活を取り入れた一般向け住宅のことだった。)

鴨池動物園の入園料
大人 10銭 小人 5銭

・・・と、
お金で紹介すると、こんな時代だったらしい。

そして、この本に書かれている鴨池動物公園は、

遠足といえば、鴨池動物公園。
スケッチ大会といえば、鴨池動物公園。
ピクニックといえば、鴨池動物公園。
花見といえば、鴨池動物公園。
菊見といえば、鴨池動物公園。
学校や会社をさぼって昼寝をしに行くのも、
鴨池動物公園。

という場所だったらしい。

本文に書いてある通り、
ある世代の方々は、鴨池動物園の思い出がすごくあるという。

読み進めていくと、当時の写真と文章から、

鴨池動物公園が日本で4番目に出来た動物園だったという事。

戦争で沢山の動物たちが殺されてしまった事。

終戦後はこどもから大人まで大人気の場所で、
市電の電停が動物園の入口に繋がっていて、
動物園の中を電車が通りぬけていた事。

動物園の中には遊園地や水族館もあり、
野外劇場やメキシコ文化博覧会なども行われていた事・・・。

などなど、
戦争で沢山の動物を亡くしたのは悲しい出来事だけれど、
終戦後の動物園は、今聞いても、わくわくするような場所だ。


私が気になったのは、
”動物園の中を電車が通りぬけていた”という部分。

親に聞いても、「行ったことないからわかんない。」
というので、真相がはっきりしないのだけど、
この本には確かに書かれていた。

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夜の鴨池動物園

夜のとばりが充分におりた頃をみはからって、
路面電車にのっかれば、短い時間ではあったけれど、
夜の鴨池動物園の妖しい気分を、味わうことができた。

路面電車は、鴨池動物園の中を通りぬけて、走っていたからだ。
夜の闇に沈んだ鴨池動物園の奥から、
ライオン、トラなどの猛獣の叫び声がきこえると、
路面電車にのっていた子供たちは、こぶしをにぎりしめたものだった。

※本文より引用
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これを聞いて思い出したのが、
大寺さんが動物園の中に電車を走らせたイラスト。

動物園の中を市電が走るイラスト。
電車の中からはキリンが見えている。

このイラストを初めて見た時、
「あぁ、こんなのあったら楽しいだろうなぁ」と、素直に憧れた。

その私たち現代人が憧れた動物園が、過去にはあったのか、
この鹿児島に。
と、思った。

乗り物や場所に憧れる時は、大抵未知のものが多く、
未来に憧れることが多いけど、
過去に憧れる事もあるのか、とはじめて思った。


今すぐタイムマシーンに乗って、子どもに戻って、
夜の動物園を駆け抜ける電車の中で、
動物たちの奇声を聞いて、一緒にびくびくした~い!

鴨池動物公園、夜の路面電車の乗客のみんなへ
2011年の鹿児島人より。

おわり。


思い出の鴨池動物公園_d0201155_13312384.jpg

「思い出の鴨池動物園」 黙遥社
by collier2 | 2011-06-03 12:26 | かごしまもの